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2005/08/06

大メリのニュアンス

本曲では大メリの音が良く出てきます。
普通の音の一全音低い音程ということでしょうが、これがなかなか味わい深い音です。
もちろん大きな音はせず、鬱々とした音色なのですが、このくぐもったニュアンスが効果的に利用されます。
ツの指使いでツのメリまで音程を下げるといった「明けの大引き」というのも大メリの一種ですが指でメルのとは違う音色です。(私などは音が下がりきらないのでつい指で少し補助して音程を下げたりしています)
これがきっちり音程を下げられるにはかなりの技術が必要です。
外曲には大メリというのはロ、ヒの五くらいであまり出てきませんが、使い方によっては感じがよくなります。
たとえば歌の途中でのレツメという旋律でツのメリに対してレが目立ちすぎると思ったときなどはウのメリを利用すると次のツのメリとのバランスがよくなることがあります。
残月の前歌の途中のロの大メリ、これは歌と一緒ですので十分に音程を下げて気持ちもぐっとメって抑えて吹くといい感じです。
いずれにしてもメリというのは音程を下げるということだけではなく、音色が押さえ込まれた感じという音のニュアンスが大切と思っています。

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コメント

おひさしぶりです.ヤトウです.

2月にZ先生に根笹派の三谷清らんを習ったのですが,その後にいくら練習しても,まともな曲に仕上がらないので,しばらく休むことにして,新たに布袋軒の三谷(如道譜)に取り組んできました.そして,布袋軒の鈴慕と三谷をセットにしての練習をしばらく続けてきて,私なりに(←これが実は問題ですが)満足できるようになりました.

そこで,次に,ほぼ3年ぶりに松巌軒の鈴慕(如道譜)にチャレンジしました.ご存知のとおり,曲の3分の1はメリ音の曲です.私にとってあまりに難しくて仕上げを放棄してあった曲です.久しぶりに吹いてみて驚きました.以前はとても暗い,苦しい曲だと思っていたのが,そうではないのです.思っていたより力強い曲なんです.どこが違うのだろうかと吹きながら考えていたら,結局,メリ音の音程の問題のようです.以前より,メリ音を下げられるようになっていたのです.ツの大メリがロの律に,ウがレの律に,もちろん充分ではないにしても,できるようになっていたのです.当たり前ですよね,これらの音程が違っていたら別の調になってしまうのですから.松巌軒鈴慕のそんな発見をして,最近は少し嬉しい気分です.

それにしても,松巌軒鈴慕の「竹調」は名曲だと思います.短いのですが,これだけでも相当に吹き応え,聴き応えがあります.

投稿: ヤトウ | 2005/08/09 23:39

ろめいさんは楽典的なことに詳しいので勉強になります。
師匠に言われてノ-トや楽譜に書き込んではいるのですが、身につきません。
尺八の妙味はメリの音色、音味にあると、私は思います。その面から言うと、7孔尺八のメリ音は好きになれません。
朝、ツのメリをあごだけでやって見ました。よい音色でした!!

投稿: 丸悠@単管丸 | 2005/08/06 10:27

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