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2006/11/04

尺八の材質と音色

尺八の材質と音色の議論はNIFTYの邦楽フォーラムの時代から1年に1回くらいずつ出ている。
あまり、科学的裏づけなどよくわからないので、深くは首をつっこまないことにしている。

根拠はないが、私は尺八の材質と音色は関係があると思っている。
ただ自身がそこまで聞き分けられるか、という自信はない。
経験的には柔らかい竹と硬い竹の違い、漆をぬっているものとそうでないものの違いは確実にある。
(それはただ実験ではないので、同じ内径でということではないのであくまでも経験則である)
自分の感覚を信じたい。

関係がないという人の論拠はおよそ、尺八の音色は内径の作り方によってきまり、尺八自身が振動、共鳴するわけではない(たとえしていてもごくわずか)なので材質と音色は無関係である、というところのようだ。

他方、楽器の改良の進んでいる洋楽器の場合、たとえば、フルートやリコーダーでは「材質と音色は関係がある」というのは常識となっている。
ほとんど疑うものはいないようである。
フルートの材質の違い
フルートの材質
尺八以上に人口の多く、楽器の素材の変更を試行してきた洋楽器の世界でそういわれているとすれば、およそ間違いはないのではないか。(これが嘘だとすれば、世のフルーティストは皆「裸の王様」ということになる)
尺八とは理屈が違うのだということがあれば別であるが、私は構造的には同じように思われる。

それより何より、自分の感覚というものを信じたい。
たとえ今の科学が「違わない」といっても「そう実感として感じている」ことを重視すべきだと思う。
(音色と違いないと思う人は本当にそういう経験をしているのだろうか)

尺八吹きは理系の人が多いという話だが、この話や、度々ネットでも繰り返される、平均律と純正律の話題など変な科学信仰があるように思えてならない。

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コメント

材質の違いの音色に
科学的分析をするならば、
材質の分子・原子論まで
徹底的に研究すればよいかも・・・
それで、尺八演奏が上手く
なれるのかな????
私も首は突っ込まないけど(^^ゞ。

投稿: さすらいの尺八マン | 2006/11/07 08:00

>ある特定条件で実験しても証明されなかった、だからそれは無い、と結論付けるのはおかしいわけです。そこを突っ込むと、いや絶対に無いとは言ってない、特定条件下では認められなかった、と言ってるだけだ、と逃げるのである。それならそんな実験はなんの意味もないことになるのでは?

たぶん、なんの意味もないことではなくて、場合わけで判断するほうが、より正確な判断に近づくことができるのではないでしょうか・・・。

逆に、どんな状況下であろうとも、こうすれば100%絶対にこうなる!!ということを言う科学っぽい情報は、まずは疑った方が良いと思います(^^;

人が聴いて、音色が変化するかどうかであれば、波形を調べることの他に、心理学的実験を行ったらいいのになぁと思うのですが、如何でしょうか。
私は、行いませんが・・・m(_ _)m

投稿: 玉虫 | 2006/11/07 01:54

「悠」の甲チから上の音を強く吹いたときに、懐かしいプラスチックのリコーダーと同じ音色を感じませんか? 乙を弱く吹いた時には竹製との違いは分かりませんが。

そもそも乙を出来るだけ弱く吹いて比べれば、材質が違っても、音色の違いは私には分かりません。あの「科学的」な報告はそこを押さえたのに過ぎないのではないでしょうか。
あの実験は、高価な竹の尺八を欲しがる愛好家を戒めるという目的をもって実施されたわけですが、この目的のためには、実験をするのではなくて、プラ管の高い評価を統計的に実証してみせるべきだったろうと思います。
助成金を取っているので、なんらかのデータを提出する必要があったのでしょう。話になりません。

ろめいさん。銀座の山野楽器あたりでフルートを吹かせてもらえば一目瞭然ですよ。尺八が吹ければ音は出ます。
フルートの本体は円筒管ですから、どれも同じ。厳密にするなら、頭部管を同じもので本体のみ金、銀、洋白とつけかえて比べれば良いと思います。
以前、私が行った時は、わざわざ奥からアルトフルートまで探して来て吹かせてくれました。木製のトラヴェルソも素敵です。

蛇足ですが、洋白、洋銀、ニッケルシルバー、ジャーマンシルバー、など、呼び方が違うだけで同じものです。ニッケル合金であって、銀は入っていません。もちろん、製品によって組成や鍛造に違いが有ること、金や銀と事情は同じです。

おや、ムーミンパパさん。とってもお久しぶりです。
私も、カーテンの向こうで、吹き比べたら全部正解する自信はないです。材質の違いが顕著に音色に反映する場合と、それほどでもない場合があると思うのですが、どうなんでしょうね。違いが分からない吹き方も出来ると思いますし。

尺八の一番上(五孔のすぐ上)の節をそっと持って管尻のあたりを軽くたたくと、吹いたときと通じる音色を感じます。吹いてカンと響く尺八はカンと鳴るし、バサッとした音味の尺八はバサッと響く。まあ、これはどうでもいいのですが、歌口の所を持って叩くと、どの尺八もボソッとしか鳴らない。これが何故なのか気になっています。

ところで、竹友社のサイトの音源、素晴らしいですね。
楽器の音が(というと失礼かもしれませんが)たまらなく好きです。

投稿: ペリー | 2006/11/06 01:12

私も、聴き分ける自信はありません。
カーテンの向こうで、吹き比べたら、おそらく区別がつかないでしょう。
以前、竹の尺八を修理に出している間、水道管の尺八で練習をしていたことがありますが、その時妻に、「そっちの方が音が良い」と言われて、がっかりしたことを覚えています。
腕が未熟なうちは、音が出易い水道管やなる八君の方が、いい音が出るのかも知れませんね。

投稿: ムーミンパパ | 2006/11/05 22:15

さすらいさん、しんたさんコメントありがとうございます。
ほんとのこというとこの当たりのことよくわからんのですよ。
聞き分ける自信もないし、理屈で説明付かないし。

それでも地球は回る?

投稿: ろめい | 2006/11/05 20:04

「科学的」というのを皆勘違いしてると思う。
ある事象があってそれをいろんな方法でとことん分析研究していく、というのが科学的態度というものでしょう。それを、ある特定条件で実験しても証明されなかった、だからそれは無い、と結論付けるのはおかしいわけです。そこを突っ込むと、いや絶対に無いとは言ってない、特定条件下では認められなかった、と言ってるだけだ、と逃げるのである。それならそんな実験はなんの意味もないことになるのでは?

投稿: しんた | 2006/11/05 17:08

わたしの材質のこだわりは、
天然材質か人工材質の
ことだけかな。

竹の細胞の詰まった、
寒暑に耐えて永年寝かされて枯れた、
厳選されて材質のよい竹だとか、
本漆で中塗りされ、姿が良く、
目の細かい良質の
水牛角の歌口など、
製管師の心使いと心意気が
感じられる管が好きである。

合成材質は練習には良いが、
正式な本舞台では使えないだろう。
ある人が、
カーボナイト材質の管で吹いたら
絃方の人から、キンキンした音で
いやだといわれたとか・・・
音の良し悪しは、絃方に試してもらったほうが
よいかも・・・

投稿: さすらいの尺八マン | 2006/11/05 09:07

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