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2007/01/29

虚無僧の謎2つ

久しぶりの更新になってしまった。

虚無僧について不思議に思っていることがある。

1.天蓋をかぶって尺八を吹く場合、どのくらいあごユリを使っていたのだろうか?
というのは琴古流の本曲のようにユリをかける場合、天蓋をかぶったままでやりにくくないか、ということ。
布袋軒の底ユリ、錦風流のコミのような息を主体としたユリはそれほど難しくないし、1回限りのなやしのようなものは可能かと思うのですが、あごユリを多く使う琴古流奏法は天蓋をかぶったままできたのだろうか。
琴古流の現在の奏法は虚無僧が天蓋をとった明治以降の奏法なのだろうか。

2.虚無僧の尺八の長さは何寸
1尺8寸が尺八の標準というが、虚無僧の尺八は1尺7寸というのもけっこうある。
また半端な長さの尺八も多い。
虚無僧が出あったとき、吹き合わせることも多かったはずであるが、いったいどうやって合奏したのだろうか?
耳で聞いて音を合わせたので指使いは別物、ということかもしれないが、なかなか合わせにくかったのではと思われる。

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コメント

●虚無僧の天蓋と琴古流のユリ●
 昔(江戸時代)の天蓋は,現在我々が使っているものにくらべると,随分と小さかったようですね.
従って,現在感じるよりは,ユリもかけやすかったのではないでしょうか.
 でも,やはり,琴古流のユリは,虚無僧とは無縁なものだと思います.
本曲とは言っても琴古流のは,どうも宗教的な感じがしません.
もっとも,虚無僧を宗教的側面からだけ考えていいかはわかりませんが.
 つまり,黒澤琴古はすでに虚無僧ではないのではないですか?

●尺八の長さ●
 「尺八」という名前は,古代中国からあったそうです.
なぜ「尺八」かというと,1尺8寸が基準になったからですが,なぜ1尺8寸かというと,この長さだと,1寸の長短でちょうど半音低高するからです.
だから,「尺八」は笛(エアリードの縦笛)の総称だったようです.
だから一節切尺八などとも言います.
 虚無僧の尺八も,だから本当に長さが1尺8寸でなきゃならんことはなかったんじゃないでしょうか.
そもそも,今みたいに度量衡だって確定していなかったでしょうし.
 長さが1寸違っても半音の違いですから,複数本持っていればどれか合わせられた,ということじゃないですか.
ピッチチューナーがあったわけでもないし,440Hzにしよう,なんて申し合わせがあったわけでもないし.

投稿: 虚無烏 | 2007/01/30 09:41

いつも楽しみに拝読しています。
最近、天蓋を冠っての本曲演奏を初体験
しました。その折の感想。
1)顎での深いメリは無理。天蓋がグラ
  グラゆれて姿にならない。
2)うまく表現できないがメロディーを
  重視した場合、指メリまたは深い
  顎メリが必要となり、激しい頭の動
  きを伴う。
  天蓋を冠り、戸外での演奏はメリ
  カリより一音一音の冴えと音の
  つなぎを重視することになると思う。
3)明暗のツのメリもこんなところに
  ヒントが有りそうと感じた次第。
  小林紫山著 尺八秘義に「メリ、カリ
  は音の上の綾であり、抑揚であり
  変化である」「メリの整調は地に
  徹するの思ひがある」の一節あり。
  虚無僧姿での吹奏と天蓋を冠らず
  吹く時の違い等も曲想やメロディー
  の伝承に反映しているかも。
4)明暗寺の虚無僧代表数人が由良、
  興国寺に認可を受けるため出向いた
  折、寺側より就任の儀式として献奏
  を促されたが連管を断り、代表1人
  に献奏させた理由に、竹の律がバラ
  バラだからとの古文書での記述があ
  ることを観たことがある。
  即ち連管はどちらかの技量がしっか
  りしていないとかなり難しかつたと
  思われる。
  

投稿: 幽崖 | 2007/01/30 01:03

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