« 上村雪翁の「尺八独案内」 | トップページ | 講習会嫌い »

2007/05/02

西園流本曲「鶴の巣篭」

ゴールデンウィークの帰省の際に、父より「鶴の巣篭」をさらって貰った。
父はこの曲は「つまらない」という。私は父がこの曲を人前で吹くのを見たことがない。
この曲はいわゆる外曲「鶴の巣篭」と言われているもので、西園流の本曲の中では唯一拍節的である。
明治以後の工夫と思われるが、前吹きに八千代獅子の一部をつけたり(三世西園の時代の工夫?)、三絃で「巣篭もり地」を入れたりすることもあったようだ。
曲としては同じ一月寺ということで、いわゆる琴古流で言う「巣鶴鈴慕」と同根である。

鶴の巣篭もりの特徴であるホロホロ(琴古でいうコロコロ)は粗めであっさりと素朴に吹く。琴古流のように華麗にコロコロやらない。
外曲という気分で、旋律が重くならないようにする。(けっして弾むわけではないがさらっと吹く)
ツの中メリのような音が何箇所か出てくるが、曲の流れの中で、音程の落ち着けるポイントを探す必要がある。
ヒ中ロのロはロの大甲で全部塞いでヒの上(琴古のハの五)の音を出す。ロの大甲は西園流の古い譜では比較的よく利用される。音色としてもヒの上(琴古のハの五)よりもいい感じである。
段わけはされていないが、一段落ずつ明確に、洒脱に吹くことができればよい。

父が好きでないというだけあって、あまり面白い曲だとは思えない。しかし江戸時代からこの曲は市井の人の虚無僧の吹く曲といえばというランキングでは間違いなく一位になる曲であろう。
そんな江戸時代のヒットソングを何とか手の内にしたいものである。


|

« 上村雪翁の「尺八独案内」 | トップページ | 講習会嫌い »

コメント

郷里へ帰って老父と尺八を吹き合わせる・・・・

映画の1シ-ンですね!! お郷の家はどんなつくりなのでしょう?
想像が膨らんできて、なんだかわからないが目頭が熱くなりました。

ろめいさんのお父上、どんな方なのだろうか?

教育者、公吏、農夫・・・・?

投稿: @単管丸 | 2007/05/03 10:22

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30551/14931089

この記事へのトラックバック一覧です: 西園流本曲「鶴の巣篭」:

« 上村雪翁の「尺八独案内」 | トップページ | 講習会嫌い »