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2008/03/28

奥山芳吹さんの「虚鈴」

名古屋の本曲会に行ってきた。
私は毎回、錦風流の曲を吹いたり、対山派の曲を吹いたり、自分のそのときに気に入っている曲を吹いている。

この本曲会でずっと昔から何年も「虚鈴」だけを吹き続けている方がいる。
奥山さんといい私より若いのだが、ずっとしぶい。
対山派の虚鈴だけをただ黙々と吹く。そして次の演奏会も。
決して派手な曲ではなく、聞かせどころもない。
この曲を吹く勇気は私にはまだない。何もしないことの恐怖。
私は本曲を吹いてさえ、聞き手にどのように聞こえるかという色気のようなものがどこかにあり、媚びてしまう。
彼は、谷北無竹師の地なしの竹で大きな音をたてることなく淡々と吹く。
この精神力、勇気に魅せられる。うまい、という演奏ではないが、それでも私は「すごい」と思ってしまう。
彼は名古屋の本曲会では若手に属するのだが、なんだか老成した雰囲気がある。
京都明暗はああいう誠実な人が背負ってもらいたいものだ。


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コメント

わたしの師匠が、先走りしたがる弟子(わたし)をやんわり咎めて、
「深夜曲」だけ3年吹き続けたら暗記できたっていう人があったよ、って言った。
わたし、「他の曲をサボッタってこと?」って言おうと思ったけど、師匠の真意がわかるだけに、神妙な顔で「ホォ~」って言った。

投稿: 波平 | 2008/04/03 08:26

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